私は妊娠した時フルタイムで勤務、休めない仕事だった。仕事の時は気を張って悪阻の症状が出なかったが、帰るともうだめ。吐き気とだるさと食欲減退が酷かった。夫に慰められながら、酸っぱいものなら食べたい、とこぼした。すると翌日、夫は実家でいつもお正月に義母が作ってくれるなますを作ってもらって来て、私に食べさせてくれた。実は私は結婚してからというもの、義母の作るそのなますが大好物で、1人でタッパーを抱えて食べるほどなのを夫と義母が覚えていてくれての計らいだったのだ。悪阻で酸っぱいものが余計好ましくなった私は悪阻中それだけは食べられた。その日以降、なますは途切れることなく夫によって届けられた。『しんどい時に私と頻繁に会うのも気を使うでしょ、だから届けさせるわ』義母の優しさだった。これだけは食べられる!というものがあったお陰で、そして義母の優しさのお陰で悪阻を乗り越えることができた。お義母さん、私の好みを覚えててくれて、体調を気遣ってくれて、ありがとうございました!