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海苔 海苔
◆令和5年12月号 新のり始まりました!!

今年の九州有明地区の種付け(野外採苗)は
水温の関係から10月27日以降、適期スタートとなり、
過去、もっとも遅いスタートです。

しかも、採苗には問題ないとしながらも
多くの産地でプランクトンが増殖し、
非常に海の栄養状態が悪い状況でした。

そんな中で10月30日の海況調査では
プランクトンの減少、栄養塩の増加がみられ
ホッと一安心。
概ね順調に種付けが進んだようです。

昨年のような大凶作だけは避けて欲しいという
想いが通じたのでしょうか

そして、

12月8日の佐賀から入札会が開催され、
2番摘みまでが出品されました。



佐賀   9490万枚 平均 33.90円/枚

福岡   1億200万枚 平均 35.28円/枚

熊本   5900万枚  平均 27.45円/枚


スンゴイ平均単価です!!
まさに、平成以降では過去最高。

なんと、熊本では
555.55円/枚という

海苔共販史上 最高値を更新した銘柄も
ありました!


たしかに海苔も良かったのですが、
昨年の大凶作の影響でどの海苔屋さんも
手持ち在庫が乏しかった事も大きな理由です。


ただ、その後一気に有明地区の栄養塩が
激減してるんです。

トホホ・・・。


<※今後の海苔養殖についての考察>

佐賀地方気象台によると、年々

平均水温は高くなる傾向あり。

また、
降水量は増加傾向なのに、全天日射量は増加しているそうです。
なんだか矛盾しているようですけど、
雨の降り方が変わってきているようです。

短時間で集中的に雨が降る傾向があり、
しとしと数日にわたって雨が降ることが少ない。
そのため晴天期間が長くなっているという事ですね。


このような水温が高くて、日射量が多いと
「海苔」以外の珪藻類が増えやすいそうです。

海苔養殖には、あまり良くないです。



さらに、筑後川からの有明海に流入する栄養塩も
減少傾向にあるようです。


その理由の一つに
農業作付け面積の減少によって、使用される肥料が
減少しているために、結果として筑後川に流入する
窒素量が減っているのではないか?
という一説も。

農業のあり方の変化が、巡り巡って海苔養殖にまで
影響してるんでしょうか。

海藻が少ないと、小さな魚は生息できません。
そうすると大きな魚も生きていけません。

自然は繋がっているし、
「豊かな海」って、すごく奥が深いですね。

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